とよたブログ

エキノコックス症

エキノコックス症は、エキノコックスという寄生虫によって引き起こされる人獣共通感染症です。 北海道に多く、その理由はキタキツネが感染源であるためです。 しかし、ニュースで見た方も多いと思いますが、この3月に愛知県の知多半島で野犬3頭の糞便からこのエキノコックスを検出したというニュースが飛び込んできました。数年前には阿久比町でも確認されており、知多半島でエキノコックスが定着している可能性があるということです。 キツネやイヌはほとんどの場合、感染していても症状が現れない「不顕性感染」です。 感染したキツネやイヌは糞便中にたくさんの虫卵を排泄します。この糞便に汚染された食物や水を、人間が偶然口にしてしまうと感染してしまいます。人に感染した場合、5〜10年は無症状で自覚症状はありません。その後、肝臓を中心に様々な臓器不全を引き起こします。 非常に怖い感染症ですが、ちゃんと予防はできます。 まずはイヌの予防として、エキノコックスに効果のある駆虫薬を定期的に投与することです。フィラリア薬の中には、エキノコックスを含む消化管内寄生虫を一緒に駆虫してくれる優秀な製品もあり、当院では取り扱っています。 またヒトの予防としては、イヌの放し飼いをしない、沢や川の生水は飲まない、山菜や野菜はよく洗ってから食べる、野山に出かけたらよく手を洗う、などが考えられると思います。 動物医療センター とよた犬と猫の病院 院長 北原 康大

様々な中毒

最近、立て続けに中毒症状を疑う動物たちが来院しました。 ユリの花粉をたくさん舐めてしまったワンちゃん レーズンパンを食べてしまったネコちゃん タマネギの入ったホットドックを食べてしまったワンちゃん 皆、症状の出る前に催吐を行い、点滴も併用して事なきを得ました。 ユリとレーズンは急性腎不全を起こす可能性があります。 タマネギ(ネギ類)は溶血を起こす可能性があります。 また別のワンちゃんは複数回吐いたとの主訴でしたが、血液検査では肝臓と腎臓の数値が上昇していました。予防もしっかりされている子でまだ若いワンちゃんでしたから、感染症や臓器原発性の病気の可能性は低く、また急性の症状でしたから原因としては何かの薬物中毒かもと飼い主様には可能性のお話をしました。幸いこの子も点滴で元気になりましたが、こういったことは決して珍しいことではありません。 例えば、お散歩中に農薬を舐めることもあるでしょうし、家の中で消毒剤や人間の薬を舐めてしまうこともあります。 人と同じ環境でくらす動物たちは、 いろんな中毒のリスクがあるのです。 何かを食べちゃった、調子が悪い、そんな時はなるべく早めに当院までお越しください。 動物医療センター とよた犬と猫の病院 院長 北原 康大

マダニ寄生

3月の上旬でしたが、既にマダニが寄生している子が来院しました。 まだ吸血前で非常に小さかったですが、吸血後はとてつもなく大きくなります。 「急にしこりができた!」と来院される患者さんも多いです。 マダニは皮膚のトラブルを起こすだけでなく、バベシアという原虫感染症や、ウイルス感染症(重症熱性血小板減少症候群・SFTS)を引き起こします。厚生労働省も注意を促している寄生虫です。動物だけでなく人にも被害を及ぼしますので、まずは動物たちに寄生させないことから始めましょう。 当院では、おやつタイプ、錠剤タイプ、背中に垂らすタイプ、を用意しています。いずれも、マダニだけでなくノミにも有効です。 20年前は私もよく、実家で飼っていた愛犬についたマダニを取っていました。田舎で外飼い、散歩でもガンガン草むらに入っていくのでマダニがつきやすかったのだと思います。 当時、動物病院でマダニの予防薬を処方してもらうという発想が無かった自分が怖いです。。 動物医療センター とよた犬と猫の病院 院長 北原 康大

鼻涙管洗浄

涙やけを主訴に来院されるワンちゃん(特にトイプードルちゃん)は非常に多いです。 涙が多い理由としては、大まかに分けて2点あります。 ①眼が痛い ②涙がうまく排出されない ①の眼が痛い場合は眼に重大な問題が生じている可能性がありますので、眼球の診察が必要です。 今日は②の話をします。 眼から鼻に涙が抜けていく管があり、鼻涙管と言います。 小型犬はこの鼻涙管が非常に細く、簡単に詰まってしまうと言われています。 内科的には眼の洗浄液を使用したり、抗生剤を内服したり、眼の周りのマッサージをしたり、眼を温めたりすることで改善する場合もあります。 しかし、もう一歩踏み込んでこの管を洗浄する方法もあります。 鼻涙管洗浄と言います。 鼻涙管の開口部に細い管を挿入し、生理食塩水をフラッシュします。鼻から水が出てくれば完了です。動物達は動いてしまうのでこの処置には鎮静や全身麻酔が必要です。避妊手術や去勢手術と同時に行うこともあります。 涙やけが気になる場合は、一度ご相談ください。 動物医療センター とよた犬と猫の病院 院長 北原 康大

鳥取で学んだこと③

大学2年になると、本格的に獣医学教育が始まりました。 まずは解剖学です。 犬と猫だけではありません。 犬・猫・牛・馬・羊・豚・鶏の体の構造と名前を全て覚えるのです。それも凄く細かい。 例えば、「大腿骨」のこの部分は?滑車溝、大転子など、骨の各部位に名前が付いています。頭蓋骨なんかは、神経や血管が出入りする穴がとてもたくさんあり、またそもそも頭蓋骨はたくさんの骨が集まって一つの頭蓋骨となっているので気が遠くなりました。動物種ごとでの違いももちろん覚えます。骨や筋肉、内臓器などを観察しながら細かくスケッチをしていきます。 肉眼的な解剖学が終わったら、今度は顕微鏡にて観察する組織学です。実習室にこもって顕微鏡を覗きながらスケッチをする毎日でした。 とにかく、記憶・暗記の毎日でした。 これらの細かい知識を、今も私が全て覚えているかというと、 残念ながら答えは「No」です。 しかし、手術をするにあたって覚えていないといけない局所解剖学や、病気の細胞診などの診断をするのに正常な組織を覚えていないと仕事ができません。そういった必要な知識を維持しつつ、さらに必要に応じて今でも教科書を開き復習して思い出すといった作業をしています。 大学を卒業して鳥取から名古屋に引っ越すときに、いろんなものを捨てました。しかし解剖学・組織学での努力の証であったスケッチブックは捨てずに持ってきて、今でもたまに開いています。 今は今で大変ですが、10年以上前の自分もそれはそれで頑張っていたなあと、懐かしく思います。 動物医療センター とよた犬と猫の病院 院長 北原 康大

新しい手術器具(ソニックビート)

手術件数増加に伴い、 より動物に優しい手術を行うために新しい手術器具を導入しました! OLYMPUSのソニックビートという医療機器です。 これまでもOLYMPUSのソノサージという医療機器を使用していましたが、それよりもさらに優秀な機器です。 正式には超音波凝固切開装置と言い、超音波で血管や組織を止血しながら切っていける機器です。 手術(麻酔)時間短縮、 出血量を大幅に減らせる、 異物反応を起こす可能性のある縫合糸の使用を最小限にできる、 など動物たちに大きなメリットがたくさんあります。 動物たちのために常にベストの手術を行うために、 私自身の技術の鍛錬と知識経験の蓄積、 それに加え、より良い医療機器を揃え駆使していく努力を これからも継続してまいります。 動物医療センター とよた犬と猫の病院 院長 北原 康大

フィラリア・ノミ・マダニの予防

4月から12月まで、フィラリア・ノミ・マダニの予防シーズンです! フィラリアは蚊が媒介する寄生虫です。 外に出ない子でも、家の中に蚊が入ってきますので感染する可能性はあります。感染すると心臓や血管の中に入り込みます。そのため、心臓病を引き起こしたり赤血球を破壊してしまう怖い寄生虫です。放置すると死に至ります。駆虫が難しいので、感染させないことが重要です。 ノミやマダニは外部寄生虫です。 散歩等で感染します。 吸血によりアレルギー性の皮膚炎を起こすだけでなく、様々な病気を媒介する怖い寄生虫です。 これらの寄生虫予防のため、当院では様々なお薬を準備しています。 それぞれのワンちゃん猫ちゃんに合ったお薬をお渡しできるようにしています。 ジャーキータイプ(美味しいおやつです) 錠剤(お肉にアレルギーがある場合など) スポットタイプ(背中に垂らします) 注射(1度の注射で1年間効きます) さらに、味のバリエーション、オールインワン(フィラリア・ノミ・マダニ全て予防できるタイプ)など、色々な選択ができますので、相談しましょう。 また、お薬処方前にはフィラリアに感染していないか検査も必要です。 フィラリア検査+健康診断がセットになったかなりお得なコースもありますので、ぜひご利用下さい。 4月からお薬を適切に使用するために、早めの準備をして行きましょう。4月に入るとかなり混雑することが予想されます。3月の平日であれば、お待たせする時間が短いと思いますので、早めにご来院くださいね! 動物医療センター とよた犬と猫の病院 院長 北原 康大

皮膚組織球腫

ワンちゃんの皮膚には意外といろいろなしこりができます。悪くないものも多いですが、切除したほうが良いものもあります。その判断は、細胞診断という検査にて行うことができます。細胞診断とは、細い針をしこりに刺して、取れた細胞を顕微鏡で観察するというものです。 4ヶ月齢の若いワンちゃんの顔面に小さいしこりができました。急に大きくなってきたそうです。脱毛して赤く腫れています。 細胞診断を行うと、写真のような細胞が多数認められました(しずく状の細胞集塊の中に、目玉焼きのような丸い細胞がたくさん見られます)。 この所見と、ワンちゃんの年齢、発生した場所から考えると、皮膚組織球腫という良性腫瘍が強く考えられました。このしこりは、基本的には自然に退縮しますので無治療でOKです(まれに切除しないといけないこともあります)。 このように積極的な治療を必要としないしこりもありますが、中には悪いものもあります。 ワンちゃんネコちゃんの体に何かできている時は一度診察にお越しください。 動物医療センター とよた犬と猫の病院 院長 北原 康大

狂犬病の予防接種

3月になりました! 寒かった冬も終わり、春の雰囲気が出てきましたね。 それと同時に、狂犬病の予防シーズンとなります。 3月から、平成30年度の登録で狂犬病の予防接種をすることができます。 当院では、 ・豊田市 ・岡崎市 ・みよし市 ・長久手市 ・日進市 こちらにお住いのワンちゃんに登録鑑札と注射済票を交付することができます。 初回の登録の方の持ち物はありません。 継続の方は各自治体から届いたハガキ等を忘れずにお持ちください。 狂犬病とは、人を含め全ての哺乳類に感染します。発症するとほぼ100%死亡してしまう恐ろしい病気です。日本では狂犬病予防法によって年1回の注射が義務付けられており、そういった努力によって現在清浄国となっています。しかし、地球上では現在も大流行しており多くの命を奪っています。日本も常に侵入の脅威にさらされていますので、必ず接種するようにしましょう。 また、4月からフィラリアやノミ・マダニの予防も始まります。 予防薬の準備をしていきましょう。当院では、おやつタイプ・スポットタイプ・注射タイプなど、その子にあったお薬をお渡しすることができます。これらの予防に関しては、また別の記事で詳しく説明しますね! 動物医療センター とよた犬と猫の病院 院長 北原 康大

ミミダニ

ミミダニ症は正式にはミミヒゼンダニという寄生虫が外耳道に寄生することによって発症します。 症状としては、非常に強い耳の痒みです。 耳が傷つくくらい後肢でかいたり、頭をしきりに振ったりします。そしてミミダニが寄生すると、耳道内には大量の茶褐色の耳垢が見られます。この耳垢を顕微鏡で観察することで、ミミダニ成虫や虫卵を検出します。 国内で認可された治療法としてはスポット薬の投与があります。2週間ごとに3回投与します。その間、耳道洗浄も併用していきます。なかなか駆虫されない場合は、認可外使用ではあるので飼い主様に十分にインフォームした上で別の薬を使用することもあります。 重要なことは、ミミダニは同居動物に非常にうつりやすく、多頭飼育の場合は全頭に対するケアが必要になってきます。 また、宿主以外の環境でも最長12日間生存できると言われており、ミミダニ症と診断されたら動物が暮らす環境を綺麗に掃除したり毛布を洗濯したりする必要もあります。 動物医療センター とよた犬と猫の病院 院長 北原 康大

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